動物福祉の評価ツールのご紹介-2
〜福祉を評価するツールを紹介するサイト1:USDAのNational Agricultural Library〜
Welfare Assessment Training and Resources(動物福祉の評価のトレーニングとリソース)
1)”CCAC Guidelines: Animal Welfare Assessment“
カナダ動物愛護協議会(CCAC, Canadian Council on Animal Care)が2021年に作成したガイドラインへのリンクです。このガイドは、なぜ福祉を評価するのか、福祉指標を特定し、福祉評価の文書化について説明しています。このガイドラインの要点を、極端に短くまとめれば、以下の5点に集約できます。
・評価の監督は委員会が担うが、評価そのものは評価実施者に任せる
・動物は健康であるべき
・福祉評価は定期的に実施する
・評価に用いた情報は研究者などが利用できるよう記録する
・評価の結果を動物実験委員会は利用する
2)“Welfare Assessment”
“動物実験の3Rsの推進”を図る、英国NC3Rs(The National Centre for the Replacement, Refinement & Reduction of Animals in Research)が作成した“Welfare Assessment”ガイドにリンクしています。このガイドでは、以下の情報を提供しています。
・福祉指標の特定
・実際上の侵襲性の評価と報告
・効果的な記録の保持とレビュー
・スタッフのトレーニング
・関連リソース
3)“Guide to Welfare Assessment Protocols”
苦痛の軽減(Refinement)に関する英国合同ワーキンググループ(JWGR)が2011年、Laboratory Animals誌に発表した“A guide to defining and implementing protocols for the welfare assessment of laboratory animals: eleventh report of the BVAAWF/FRAME/RSPCA/UFAW Joint Working Group on Refinement” へのリンクです。このガイドには、動物の苦痛の軽減に関する事項がかなり細かく記載されています。
・効果的な福祉評価スキームのための一般原則
・チームアプローチ
・良好な福祉の定義
・適切な福祉指標の選択
・動物福祉指標の記録システム
・評価のタイミング・期間・頻度
・実践的な福祉評価(観察・潜在的な福祉問題の指摘)
・福祉記録の確認
・倫理・動物愛護委員会との連携
・さらなる情報へのアクセス