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[学会情報]日本動物実験代替法学会第 36 回大会開催のご案内
日本実験動物医学会が後援している日本代替法学会が下記の日程で開催されます。JALAM会員は、代替法学会会員価格で大会に参加できますので、ぜひご参加下さい。
大会長 伊藤 晃成(千葉大学大学院薬学研究院)
開催日:2023 年 11 月 27 日(月)〜29 日(水)
会場:千葉大学 西千葉キャンパス(千葉市稲毛区弥生町 1-33)
テーマ: 動物実験代替法の終わりなき挑戦
ホームページ:https://jsaae36.secand.net/index.html
大会事務局:日本実験動物代替法学会第 36 回大会事務局
千葉大学大学院薬学研究院 生物薬剤学研究室
〒260-8675 千葉市中央区亥鼻 1-8-1
TEL: 043-226-2887、FAX: 043-226-2887
E-mail: jsaae36@gmail.com
運営事務局: 株式会社 JBE
〒140-0004 東京都品川区南品川三丁目6番地51号 NK南品川301
TEL: 03-6718-4952、FAX: 03-6718-4952
E-mail: jsaae36@jbe.co.j
コラム
第31回サル疾病ワークショップ参加者募集中
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第31回サル疾病ワークショップ
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マーモセットを用いた医学生命科学研究の現場から
【開催日】 2023年7月29日(土)
【開催形式】 ハイブリッド
• 会場 実験動物中央研究所 レクチャールーム
神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目25-12
• オンライン zoom
■□ 第31回サル疾病ワークショップ参加者募集
締切: 2023/07/07
事前登録が必要です。
添付のプログラムをご参照の上,お申し込み下さい。
■□ 詳細,参加申込,発表申込,お問い合わせ
https://www.spdp.jp/2023/04/-2023/
【参加費用】
• 参加費 3,000円
• 昼食弁当代 1,000円 (希望者・現地会場のみ)
• 懇親会費 5,000円 (希望者・現地開催)
※事前のお支払いが必要です
【大会長】井上 貴史 (実験動物中央研究所)
コラム
動物福祉の評価ツールのご紹介-3 福祉を評価するツールを紹介するサイト2: NC3Rsの Welfare Assessment
1.福祉指標の策定
このガイドラインは福祉指標として着目すべき事柄を以下の6つのカテゴリーに分けています。詳細については、欧州委員会の「苦痛度評価の枠組みに関する作業文書」の13ページ下から始まる表“Appearance / Body Functions / Environment / Behaviours / Procedure-specific indicators / Free observations”を引用する建付けになっています。動物の状態のチェックリストとして使うと考えると、この表で十分ではないかと思います。
●身体、被毛、皮膚の状態を含む外見(例:身繕い行動の低下、ラットのポルフィリン着色)
●身体機能(例:摂餌・摂水量の減少、体温の変化など)
●ケージやペンなど内の環境(例:巣の質、排せつの場所など)
●行動(社会的相互作用、姿勢、歩行、常同行動のような望ましくない行動など)
●実験方法特有の指標(例:がん研究における腫瘍の大きさなど)
●自由観察(観察者が予測しなかった苦痛の指標を見た場合、自由にテキストを入力できるようにする)
福祉指標の策定の進め方は以下のように記載されています。
●最初に、各手技に適した福祉指標を具体的に定義する。
●「手順全体を検討」し、「発生しうる苦痛の種類と原因を特定」することから始める。
●「肉体的苦痛」だけでなく、「不安や苦痛」、「科学的処置の直接的影響」、さらに「取り扱いや拘束、あらゆる飼育上の制限」、「安楽死の影響」なども検討する。
●体重などの「客観的基準」と、被毛の状態、姿勢、社会的行動などの「主観的指標」を組み合わせる。
●「重大な苦痛を示す指標(毛玉など)」ばかりに注目するべきではない。また、「劣悪な福祉状況を早期に発見できるような指標(巣の状態の悪化など)」も含める。
●マウスの開腹手術後の苦痛の状態について「術後に鎮痛処置を施さなかった場合、鎮痛処置を施した場合と異なり、心拍数の上昇などが24時間認められ、体重と摂餌量の減少が2・3日続いた」と報告1)されている。
●「指標の数」は、苦痛の兆候を確実に検出するのに十分で、かつ、有能な観察者がその動物を自由に評価できる「設定時間内で観察可能なもの」とする。
●福祉状況記録用紙に「自由記述欄」を設け、追加観察事項を記録可能とする。
●観察のタイミングと頻度は、動物の通常の活動パターン、科学的処置のタイミング、起こりうる苦痛のレベルなどを考慮する。例えば、ラットやマウスは夜行性なので、観察を動物が眠っているはずの明るい時間帯(人間の労働時間)だけに限定すると、重要な行動指標を見逃す可能性がある。同様に、術後や疾患の経過における重要な時期など、有害事象が発生しやすい時期には、より頻繁に評価を行う必要がある。
動物福祉の評価ツールのご紹介-2
〜福祉を評価するツールを紹介するサイト1:USDAのNational Agricultural Library〜
Welfare Assessment Training and Resources(動物福祉の評価のトレーニングとリソース)
1)”CCAC Guidelines: Animal Welfare Assessment“
カナダ動物愛護協議会(CCAC, Canadian Council on Animal Care)が2021年に作成したガイドラインへのリンクです。このガイドは、なぜ福祉を評価するのか、福祉指標を特定し、福祉評価の文書化について説明しています。このガイドラインの要点を、極端に短くまとめれば、以下の5点に集約できます。
・評価の監督は委員会が担うが、評価そのものは評価実施者に任せる
・動物は健康であるべき
・福祉評価は定期的に実施する
・評価に用いた情報は研究者などが利用できるよう記録する
・評価の結果を動物実験委員会は利用する
2)“Welfare Assessment”
“動物実験の3Rsの推進”を図る、英国NC3Rs(The National Centre for the Replacement, Refinement & Reduction of Animals in Research)が作成した“Welfare Assessment”ガイドにリンクしています。このガイドでは、以下の情報を提供しています。
・福祉指標の特定
・実際上の侵襲性の評価と報告
・効果的な記録の保持とレビュー
・スタッフのトレーニング
・関連リソース
3)“Guide to Welfare Assessment Protocols”
苦痛の軽減(Refinement)に関する英国合同ワーキンググループ(JWGR)が2011年、Laboratory Animals誌に発表した“A guide to defining and implementing protocols for the welfare assessment of laboratory animals: eleventh report of the BVAAWF/FRAME/RSPCA/UFAW Joint Working Group on Refinement” へのリンクです。このガイドには、動物の苦痛の軽減に関する事項がかなり細かく記載されています。
・効果的な福祉評価スキームのための一般原則
・チームアプローチ
・良好な福祉の定義
・適切な福祉指標の選択
・動物福祉指標の記録システム
・評価のタイミング・期間・頻度
・実践的な福祉評価(観察・潜在的な福祉問題の指摘)
・福祉記録の確認
・倫理・動物愛護委員会との連携
・さらなる情報へのアクセス