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JALAM学術集会委員会の記事一覧
[注意喚起]ドライシッパーの正しい使い方
日本実験動物学会から、関連団体会員に今一度ドライシッパーの正しい使い方について周知するように依頼がありました。ドライシッパーを冷やした後に、必ず液体窒素を抜いてから宅配輸送業者に渡してください。
実験動物科学分野では、超低温で凍結保存した生体試料を国内および海外の施設との間で授受する際にドライシッパーと呼ばれる専用の輸送容器を用いています。しかし、最近になって、宅配輸送業者によるドライシッパーの輸送拒否が国内各地で発生し、凍結試料の輸送に支障が生じています。会員の皆様には、「搬送直前に吸着剤に吸着されていない液体窒素を完全に除いた状態で輸送する」という正しいドライシッパーの取扱の厳守をお願いいたします。大切な凍結試料の輸送が円滑に行われるためには、宅配輸送業者が安全かつ安心してドライシッパーの輸送を継続できることが必要です。
参考リンク
コラム ドライシッパー
【Webinar】マウスの環境エンリッチメントと老齢モデルコロニーの維持(EPトレーディング株式会社提供)
実験動物の特殊飼料やエンリッチメント、水分・栄養補給用ジェルなどを取り扱っているEPトレーディング株式会社(https://www.eptrading.co.jp/index.html)に、JALAMのために日本語字幕付きWebinar動画をご提供いただきました。
AALAS(米国実験動物学会)2020で行った、ジャクソンラボラトリー Dr.Schile による「環境エンリッチメントと繁殖」、「老齢モデルコロニー の維持」の解説ビデオ(51分)
https://www.eptrading.co.jp/service/ssp/video.html
実験動物のリホーミング
最近では、酪農学園大学から引き取られた実験犬「しょうゆ」の里親譲渡の話題もあり、こちらも「実験動物の里親制度」についてのコラムですでに紹介されていますが、国内でも少なからず実験動物を安楽死せずに余生を送らせるリホーミングの活動が行われています。リホーミングは動物の福祉を考えること、また実施者の心理的負担を軽減させるという点でとても有意義なことではありますが、同時に、実験動物が社会の目に触れ、動物実験に関心をもつきっかけとなるということは、社会的に適正な動物実験を考える上でもとても重要なことでもあるのではないでしょうか。
ここでは実験動物のエンドポイントとして安楽死に代わる選択肢としての可能性があるリホーミングについて、実際にリホーミングをされた方からの寄稿を交えて、文献を紹介します。多くの方が実験動物に関心を持ち、適正な動物実験を考えるきっかけとなればと思います。
文献紹介:リホームされた実験用ビーグルは、日常的な場面でどのような行動をとるのか?
製薬企業から引き取られた実験犬の、その後に関するドイツでの調査です。
文献紹介:英国で行われた実験動物のリホーミング実践に関する調査
実験動物のリホーミングに関する英国での実態調査です。
文献紹介:フィンランドにおける実験用ビーグルの最初のリホーミング:社会化訓練からフォローアップまでの完全なプロセス
フィンランドで行われた実験用ビーグルの最初のリホーミングと社会化プログラムの紹介です。